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腐バイオ(寄贈小説)Sweets of disaster

≫EDIT

枢木葎様より寄贈いただいた小説です!
出演:ウェスカー、バーキンで今回はストイックな2人です。(腐ではない?)
ここのバイオ漫画その24頃のお話・・・別れた後のアルウィル設定ということで書いていただきました!
舞台裏話のオマケつき♪

※本郷の作品ではありません!転載・引用は絶対しないで下さい!
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(2014年サイト移行により再掲載)



Sweets of disaster
作者:枢木葎



血の紅茶、骨のスコーン、肉のパイ、肝臓入りサンドイッチ、髄液のクリームで飾ったケーキ、どろりとした脂肪のクロテッド・クリーム。
まさに、“惨事のおやつ”という表現が相応しかった。

地下の研究施設でアクシデントが発生したという知らせがウェスカーのもとに届いたのは、存外遅かった。
今日は貴重な非番。正午になるかならないか、微妙な時間にのそりと起きてペリエを飲み、麻のシャツを羽織って外出したのが三時間前。
古書店を冷やかし、老舗のアンティーク・ショップで目当ての家具を買い付けて、馴染みのカフェでアフターヌーン・ティーを楽しんだのが一時間前。元部下から内談をもたらされたのは、丁度その時だ。

そして今現在、非常に不本意ながらも、ウェスカーは古巣に戻って来た。
腹立たしいこと、詰まらないこと、面倒くさいことこの上ないとウェスカーは溜息を吐く。報告によると、事件の発生は八時間前だと言う。ならば、自分を呼びつけるよりもまず、本部に連絡を取り、処理班を要請するのが筋だ。
それを怠るどころか、秘密裏に自分に処理させようというのだから酔狂という域を遙かに凌駕している。馬鹿、と称して問題はない。
一切、ない。
「ふざけてるのか、バーキン……」
隣に視線を遣れば、最高責任者たる男はどこ吹く風と言わんばかり面持ちでモニターを見詰めていた。
白く、細長い指が器用にキィを叩いていく。今にも口笛が聞こえてきそうなほど軽やかな、そして鮮やかなブラインド・タッチだった。男の視線は、画面を捕らえて離さない。相槌すらもない。完膚無きまでの、完全無欠の無反応。
「……聞いているのか?」
睨み付けてみたが、こちらを見ないのだから効果は無い。やはり、こちらが折れてやるしかないようだった。全く以て難儀な男だ。
「……で、現状はどうなんだ?……ウィル」
最大限の譲歩だ。
「まあ、クリムゾン・ヘッドが三体、死体とそれに近いのが複数個。という感じかな?」
視線は逸らさなかった。
「……上への報告は?」
「してる筈ないじゃない。ていうか、させない」
心証が悪くなるだとか、懲戒とか、降格されるといった理由ではない。単に、己の領域に踏み込まれたくないのだ。例え人が、死のうとも。うそ寒い思考だ。そして、当然だった。
世間一般が常識と定義するものを、この男は常識としない。否、正鵠を射らんとするならば、常識と男があまり重複していないのだ。
ズレている。
それには、驚愕するような、大きなズレはない。例えば、男の知覚している世界と生活している現実の世界との齟齬(そご)を1ミリだと仮定する。数字的に見れば、それはほんのささやかな、取るに足らない“齟齬”かも知れない。では、これが精密機械の場合はどうだろうか?ほんの1ミリにも満たない齟齬でも、精密機械にとっては重要な問題となる。そしてその齟齬に対し、人間は精密機械よりもその“齟齬”に対してずっと敏感なのだとウェスカーは思う。
故に彼との対話は、同じようにズレた人間でなければ不可能なのだ。
人として重要な、重大な、重荷な軸がズレている。
人間をやめるなど、ただそれだけで十分だ。
「やれやれ……」
カメラから次々と送られてくる陰惨極まりない画像を、まるで抽象絵画を鑑賞するようにぼんやりと眺めながら、ウェスカーは呟いた。
途中から論旨を外れている。
ティーン・エイジャーでももう少しマシな思考をするだろう。
「さ、早いとこ終わらせてよ。その後でお茶しよう」
革張りの上等なオフィス・チェアにふんぞり返った男は、にやにやと笑いながら言った。
「随分と勝手なことをほざいてくれるな?ウィリアム」
「勝手?嫌だな。嫌な言い方は止してよ。ここでは僕が道理なんだからさ」
「正に“無理が通れば道理が引っ込む”だな」
「何とでも言いなよ。君の言葉が核兵器以上の破壊力を持ってるのは承知済みだよ」
呆れながらもハンドガンを構え、かちり、と安全装置を外した。

「では、紅茶はダージリンを頼もうか」
「了解した。最高の茶葉と、最高のもてなしを楽しみにして良いよ」


(終)




<オマケ>
以下、枢木様より、クランクアップ後の舞台裏話

W:うはっΣ(・▽・)本当にアフターヌーン・ティーの準備備してもらったんだwおいしそっぶっっ!!!!
  (●-●)≡○))))3<;)デュクシッ
A:ケーキから食べようとするな
W:ちょ!だからってグーはないでしょう!?(T△T)
A:拳で済んで良かったじゃないか…
W:…………(((0Д0;;)アバババ
A:良いか、アフターヌーン・ティーはサンドイッチ、スコーン、ケーキの順で食べるのが好ましい。キュウリのサンドイッチは水が多いからな。
W:めんどい…(-ε-)
K:……ちょっと、いいか?
A・W:クラウザーいたのか?
K:誰がテーブル・セッティングしたと思ってるんだ?
A:………
W:(・ω・)?
K:ウェスカーが言うのも一理あるが、基本的にはどれから食べても構わないらしい。ただし、ケーキがメインで、最初の一口目は紅茶からだ。これが最低限のルールだな
A:…………
W:食べてもオッケーじゃん?ケーキ\(^v^)/
A:…………………クラウザー、…後で楽屋に来い
W・K:(私怨に走った!!)


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